落語家が「お笑いを一席……」というのはあれは客に対する敬語だからのぞくということであっても、すでに現代の「お笑い」という意味で、一九七〇年に石川淳が使っている。
ヒメはくすりと笑って、
「さち子。おいらんはおいらんでも、おまのは歌舞伎じゃなく落語のほうらしいね。手古鶴はんのおいらんのくちだよ。」
「あ、落語。やっぱりお笑いと縁がきれなかったのね。よかった。本物の喜劇に傷がつかなったわ。おまけに、ほんものの傷で、一度は斬られてみたいという望もかなったし。わたくし最高にいいきもち。」
石川淳『狂風記(下)』(集英社文庫、一九八五年)一六〇ー一六一頁
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「お笑い」という言葉の用例
落語家が「お笑いを一席……」というのはあれは客に対する敬語だからのぞくということであっても、すでに現代の「お笑い」という意味で、一九七〇年に石川淳が使っている。
ヒメはくすりと笑って、
「さち子。おいらんはおいらんでも、おまのは歌舞伎じゃなく落語のほうらしいね。手古鶴はんのおいらんのくちだよ。」
「あ、落語。やっぱりお笑いと縁がきれなかったのね。よかった。本物の喜劇に傷がつかなったわ。おまけに、ほんものの傷で、一度は斬られてみたいという望もかなったし。わたくし最高にいいきもち。」
石川淳『狂風記(下)』(集英社文庫、一九八五年)一六〇ー一六一頁