ミュージックシアター『浄土』

三島由紀夫『志賀寺上人の恋』を題材にしたミュージックシアター『浄土』。宮城聡演出だということで見に行ったのだが、実際には出演したパーカッショニストの加藤訓子がプロデューサーを兼ねていて、彼女のための舞台のようなものだった。パーカッションを叩いて演技するところまではよいが、素人の口跡で三島のテキストまで読み上げるのが大変興ざめ。作曲家のジェームズ・ウッドは知らなかったが、ダルムシュタッドで教えたあと IRCAMに招聘されたという。ミュージックコンクレートな人としてはエリート街道。だけど作り出すノイズは凡庸だよ。というわけで、風邪気味の体をおして行くまでもなかった。つまらなそうなものは事前に避けるという習慣がついている私だが、数年に一度、自分の勘に自信がなくなって「感受性が鈍って面白いものを見逃しているかもしれない」という疑いが芽生えると、こうやって出かけてしまう。でも結局、自分の勘の正しさを再認識するのだ。上演前の立ち話で「(私がほめていたので)庭劇団ペニノを見に行ったら面白かった」と宮城さんが言ってくれたのが唯一の成果であった。

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