曾我廼家庭劇

曾我廼家家庭劇は二代目曾我廼家五郎の死後、曾我廼家五郎劇団を改称したもので、引き続き三越劇場で上演した。

 これには三越劇場の好意、英断もさることながら、劇団側の総務笹川幹氏の粘りも、無視出来ないと思う。笹川氏といっても、この人は舞台人ではないから、一般には知られていないのも無理は無いが、東京方の五郎にとって、或いは遠からぬ将来に具体化するかも知れない東西五郎の合同の場合にとって、無くてはならぬ重要な人といってもいいようである。

 根は貿易商ということだが、第一次世界大戦勃発当時というから大正三年、いまから三十七、八年も前に、当時外遊中の初代五郎と英国ロンドンで知り合っていわゆる肝胆相照らす間柄となり、以来五郎一座の後援会長を飽きずに勤めて来たというから因縁まことに浅からず、こんな関係で、二代目五郎一座の総務となったのも宜なるかなというところだろうか、この縁の下の力持ちのためにも、新発足曾我廼家庭劇の面々は結束を固くしてやって行って貰いたいものである。

『曾我廼家劇雑感』左本政治(報知新聞文化部)

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